ホーム トピックスニュース一覧 台湾 『2025年半導体業界人材レポート』 毎月3.4万人を募集  最も不足するのは2大職種

『2025年半導体業界人材レポート』 毎月3.4万人を募集  最も不足するのは2大職種

半導体は台湾経済発展の命脈である。104人力銀行と工業技術研究院が共同で発表した「2025年半導体業界人材レポート」によると、2025年5月の半導体人材不足は3万4千人に達し、特に「生産製造・品質管理・環境衛生」職種と「研究開発」職種で、いずれも月間の人材不足が約1万人と最も多かった。

半導体業界が求めるスキルは、
「生産製造・品質管理・環境衛生」および「操作・技術・保守」職種では、設備の運転や故障対応、
「研究開発」職種では、電子回路設計の知識や回路レイアウト技術、
が重視されている。
学科背景については、人材不足が最大の三大職種はいずれも電気電子系または機械工学系が望まれている。
採用動向を見ると、2023年下半期以降、主要な三大職種である「生産製造・品質管理・環境衛生」「研究開発」「操作・技術・保守」の求人は増え続けており、とりわけ技術職の増加が顕著である。
「生産製造・品質管理・環境衛生」職は、2023年10月の5,600件から2025年5月には1万件に増加(77%増)し、工場の増産や先端プロセス・先端パッケージ投資拡大を示唆している。
「操作・技術・保守」職は、同期間で4,300件から9,000件へと67%増加し、先端プロセスやパッケージ製造ライン拡張に伴う装置操作・保守人員の需要上昇を示している。
人材不足の深刻さについて、同レポートは次のように示している。主要三大職種の不足数は、
「生産製造・品質管理・環境衛生」:1万人不足
「研究開発」:9,000人不足
「操作・技術・保守」:7,000人不足

特に不足が深刻なのは「操作・技術・点検」の職種である。シフト勤務が必要で、現場では高度な集中力が求められるため採用が難しく、2025年5月時点では平均で1件の求人に0.2人しか応募者がいない極めて厳しい状況だ。「生産製造・品質管理・環境衛生」の職種もプロセスが複雑で、設備操作や点検に多くのエンジニアが必要となり、1件の求人に対して0.4人の応募者しかいない。「研究開発」職種もAI応用の拡大、消費者向け電子製品の性能向上、通信技術の進化に伴って需要が増しており、1件の求人に0.45人しかいないなど、いずれも深刻な人材不足に直面している。
求められるスキルとしては、
「生産製造・品質管理・環境衛生」「操作・技術・保守」の職種では、機械設備の故障診断・修理、設備問題の改善と機能向上、電気設備の点検などがトップ3のスキルであり、生産停止を防ぎプロセスを円滑に進めるための基盤となる。
「研究開発」職種では、電子回路システム設計、アナログIC設計、デジタル回路設計と検証が求められる。
また、理工系以外の人材でも半導体業界に参入できる可能性がある。特に「操作・技術・点検」の職種は58%が学科不問であり、実務や現場スキルが重視され、多くの企業が研修を提供できるため最も受入幅が広い。
「生産製造・品質管理・環境衛生」の職種も技術的ハードルはあるが、実行性の高い業務が多く、一部は社内研修で補えるため、学科不問の割合は38%と中程度の柔軟性がある。
これに対し「研究開発」の職種は電気、電子、材料などの専門知識が必須であり、理論・技術レベルが高く要求されるため、学科不問の割合は23%と最も低くなっている。

聯合新聞網 2025/08/21

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